プログラミング未経験の医師・看護師でもできる!Claude Codeで現場の課題をサクッと解決する方法
プログラミング未経験の医師・看護師でもできる!Claude Codeによる現場の課題解決術
「ITは苦手だし、プログラミングなんて無理…」
そう感じている医師・看護師の方は多いのではないでしょうか。
しかし今、医療現場の負担を減らし、業務効率を上げるためにノーコード・ローコードのツールや、生成AIを活用した「半自動化」が現実的な選択肢になりつつあります。その中でも、プログラミング未経験者でも扱いやすい対話型開発環境として注目されているのが「Claude Code」です。
この記事では、プログラミング経験がない医師・看護師の方でも、Claude Codeを使って現場の課題を解決するための考え方と具体的な活用イメージを、できるだけ専門用語を避けながら丁寧に解説します。
1. Claude Codeとは?医療職にこそ向いている理由
1-1. Claude Codeは「会話しながら作る」開発環境
Claude Codeは、生成AI「Claude」が提供するコード(プログラム)専用の対話モードです。通常のChatGPTのようなチャットAIと似ていますが、次の点が特徴です。
- コード(プログラム)を書く・修正するのが得意
- ファイルを読み込んで、内容を理解しながら修正案を出してくれる
- 「こういうものを作りたい」と日本語で伝えると、必要なコードを一式作ってくれる
医師・看護師にとって重要なのは、自分で1行ずつコードを書く必要はなく、「やりたいこと」を日本語で説明すればAIがコードを書いてくれるという点です。
1-2. なぜ医療職に向いているのか
医療者がClaude Codeと相性が良い理由は大きく3つあります。
- 論理的思考に慣れている
診断プロセスや看護プロセスは、まさに「IF(もし〜なら)→THEN(〜する)」の連続です。これはプログラミングの考え方と非常に近く、コード自体はAIが書いてくれるため、思考プロセスが身についている医療者は有利です。 - 現場の課題を一番よく知っている
「本当に困っていること」「時間がかかっている業務」を一番理解しているのは現場の医師・看護師です。AIに指示を出すには、この“課題の具体化”が何より重要です。 - ちょっとした自動化でも大きなインパクト
例えば1件あたり3分短縮できるだけでも、1日100件の業務があれば300分=5時間の削減になります。部分的な自動化でも効果が大きいのが医療現場です。
2. プログラミング未経験でも取り組める「現場の課題」の見つけ方
Claude Codeを使いこなす前に重要なのが、「何を自動化・効率化したいのか」を明確にすることです。ここでは、プログラミング未経験の医師・看護師でも取り組みやすい課題の見つけ方を紹介します。
2-1. 最初は「小さくて単純な繰り返し作業」から
いきなり「電子カルテシステムを丸ごと作り替える」といった大きなテーマに取り組む必要はありません。まずは、次のような小さくて単純な繰り返し作業を狙うのがおすすめです。
- 外来予約リストから、検査が必要な患者だけを抽出する
- CSVやExcelで出力された検査データを、見やすい形式に整える
- 定型文書(紹介状・指導箋・説明文)をテンプレートから自動生成する
- 看護記録の中から特定のキーワードを含むケースだけを抜き出す
こうした作業は、人間が手作業で行うと時間がかかりますが、ルールが決まっているためAIが非常に得意とする領域です。
2-2. 「1件あたり◯分かかっている作業」を洗い出す
Claude Codeで効果を実感しやすいのは、1件あたりの処理時間が短いけれど件数が多い仕事です。例えば次のような視点で洗い出してみましょう。
- 毎日・毎週・毎月、必ずやっている事務的な作業
- 1件あたり3〜10分ぐらいかかっているが、特別な医療判断を伴わない作業
- 「本当は医療行為に時間を使いたいのに、事務作業に取られている」と感じる業務
こうした業務は、Claude Codeを使った簡単なスクリプト化やテンプレート化に非常に向いています。
2-3. 医療の中核部分ではなく「周辺のサポート領域」から
診断や治療方針の決定など、医療の本質的な判断はAIや自動化に任せるべきではありません。一方で、その前後にある次のような周辺業務は、Claude Codeでサポートしやすい領域です。
- 資料作成(院内勉強会・患者向け説明資料など)
- データの整理・集計(研究用データ、院内指標など)
- アンケート結果の集計・可視化
- チェックリストや確認表の自動生成
まずは「医療行為そのもの」ではなく、「医療行為を支える事務・準備・整理の部分」から手を付けるのが安全で現実的です。
3. Claude Codeの基本的な使い方と考え方
3-1. 「こういうツールを作りたい」と自然文で伝える
Claude Codeを使うときは、いきなりコードの話をする必要はありません。まずは次のように、日本語で「やりたいこと」をできるだけ具体的に書き出します。
例)
看護研究のために、CSV形式で出力された転倒・転落のインシデントデータがあります。
このデータから、患者さんの年齢別、病棟別に件数を集計し、
月ごとの推移をグラフにしてPDFレポートとして出力するツールを作りたいです。
ファイルは毎月追加される前提で、フォルダに置いたら自動で処理できるようにしたいです。
このように「目的」「入力データ」「出力イメージ」「運用方法」をできるだけ詳しく伝えると、Claude Codeが必要な処理の流れを設計し、コードを生成してくれます。
3-2. 「プロトタイプ」を一緒に育てるイメージ
最初から完璧なツールを作ろうとする必要はありません。Claude Codeとのやり取りは、
- 雑でもいいので、まず作ってもらう(プロトタイプ)
- 実際に動かしてみて、不便な点・改善したい点をメモする
- 「ここをこう変えてほしい」とClaude Codeにフィードバックする
- 修正版を試す
というサイクルの繰り返しです。これは、カルテ記載やプロトコルのブラッシュアップと同じで、最初から完璧を目指さず、運用しながら改善していく方が実用的です。
3-3. 「何を自動化したくないか」も明確に伝える
医療分野では、自動化してはいけない領域が明確に存在します。Claude Codeに依頼する際は、次のような形で自動化の範囲をあらかじめ線引きしておきましょう。
- 診断や治療方針の決定には関与させない
- 患者個人が特定できる情報は扱わない、または匿名化してから利用する
- 最終的な文面確認は必ず人間が行う
この線引きをはっきりさせておくことで、安心してClaude Codeの力を活用できます。
4. 医師・看護師がClaude Codeで解決しやすい具体例
4-1. 定型文書・説明文の自動生成ツール
紹介状、サマリー、指導箋、同意書に添付する説明文など、毎回似たような内容を書く文書は多くの医療現場で負担になっています。
Claude Codeを使えば、次のようなツールを作ることができます。
- 患者基本情報と疾患名、重要な既往歴、治療方針などを入力
- テンプレートに沿って、自動的に紹介状の文面を生成
- 医師・看護師が最終確認・修正してから使用
ここで重要なのは、最終的な責任を持つのは人間であり、Claude Codeは“下書き作成係”に徹するという運用です。これにより、文書作成時間を大幅に削減できます。
4-2. 研究や院内指標のためのデータ整理・集計
臨床研究やQI活動では、電子カルテや看護記録からデータを抽出し、Excelなどで集計する作業が発生します。これもClaude Codeが得意とする領域です。
例えば次のような処理を自動化できます。
- CSVファイルを読み込み、必要な列だけを抽出する
- 条件に合致する症例だけをフィルタリングする(例:65歳以上、特定の診断名など)
- 病棟別・診療科別・月別などで件数を集計する
- 結果をグラフ化し、PowerPoint用の図表を自動生成する
医師・看護師は、「どういう条件で集計したいか」「どんなグラフが欲しいか」を日本語で伝えればよく、具体的なプログラミングはClaude Codeが担当します。
4-3. 勉強会・カンファレンス用の資料作成支援
院内勉強会や症例検討会の資料作成にもClaude Codeは役立ちます。たとえば、
- 症例データ(匿名化済み)を整理し、時系列の経過表を自動生成
- 検査値の推移をグラフ化するコードを生成
- スライド構成案(アウトライン)を自動で作成
このような作業は、データ整理+軽いプログラミング+文書作成の組み合わせになりますが、Claude Codeであれば一貫してサポートできます。
5. Claude Codeを安全に使うためのポイント
5-1. 個人情報は「持ち出さない・書かない」が基本
医療情報は極めてセンシティブです。Claude Codeを含む外部のAIサービスを利用する際は、次のルールを徹底しましょう。
- 患者氏名、ID、住所、電話番号など、個人を特定できる情報は入力しない
- データを使う場合は、必ず匿名化・集計済みのものを利用する
- 所属施設の情報セキュリティーポリシーに必ず従う
Claude Codeで作成・提案してもらうのは、あくまでテンプレートや処理のロジックであり、実際の患者情報をそのまま渡さないことが重要です。
5-2. AIの出力は必ず「ダブルチェック」する
Claude Codeは非常に優秀ですが、常に100%正しいとは限りません。特に次の点は、人間の側で必ず確認しましょう。
- 医学的に不適切な表現や誤解を招く表現がないか
- 施設のルールやガイドラインに反していないか
- 患者さんや他職種に対して失礼な表現になっていないか
AIを「賢い部下」と考えれば、最終的な判断と責任は必ず人間側にあると意識しやすくなります。
5-3. 小さな成功体験から始める
いきなり大規模なシステム開発を目指す必要はありません。むしろ、
- Excelの整理が10分→1分になった
- 紹介状の下書き作成が半分の時間でできた
- 研究データの前処理がワンクリックで終わるようになった
といった小さな改善を積み重ねることで、「AI+簡単なコード」でできることのイメージがどんどん広がっていきます。
6. Claude Codeを使いこなすためのステップ
最後に、プログラミング未経験の医師・看護師がClaude Codeを使って現場の課題解決に踏み出すための、具体的なステップをまとめます。
ステップ1:困りごとを3つ書き出す
- 毎日・毎週行っているルーチンワーク
- 「誰がやっても結果が同じになる」ような事務的作業
- 時間ばかりかかるが、医療判断をほとんど伴わない作業
これらを紙やメモアプリに書き出し、「どれが一番件数が多いか」「どれが一番ストレスか」を考えます。
ステップ2:その中から「一番小さいもの」を1つ選ぶ
最初の題材としておすすめなのは、
- データの整形(並べ替え・不要列の削除・結合など)
- 定型的な文書の下書き作成
- 簡単な集計(件数カウント、平均値など)
といった、小さくてシンプルなものです。「これが自動化できたら、毎日ちょっと楽になるな」というテーマを選んでみてください。
ステップ3:日本語で要件を書き出し、そのままClaude Codeに投げる
次のようなテンプレートで、日本語の説明文を作ります。
【やりたいこと】
【入力データの形式】(例:Excel, CSVなど)
【どんな条件で処理したいか】
【どんな結果(出力)が欲しいか】
【どのくらいの頻度で使うか】
これをそのままClaude Codeに送信し、「プログラミング未経験なので、できるだけ分かりやすく教えてください」と付け加えると、手順をかみ砕いて説明してくれます。
ステップ4:実際に動かしてみて、改善点をフィードバック
Claude Codeが提案してくれたコードを、指示通りに動かしてみます。うまくいかない場合は、
- エラーメッセージの内容
- 期待した結果と実際の結果の違い
- 使いにくいと感じた点
などをコピーして、そのままClaude Codeに伝えましょう。「なぜこうなるのか」「どう直せばいいか」を解説付きで教えてくれます。
ステップ5:運用しながら、少しずつ範囲を広げる
1つのツールがうまく回り始めたら、
- 入力パターンを増やす
- 別の類似する業務にも適用する
- 他のスタッフと共有し、フィードバックをもらう
といった形で、運用範囲を少しずつ広げていきましょう。ここまで来れば、「自分たちで業務をデザインし、AIに任せられるところは任せる」という感覚がつかめてくるはずです。
まとめ:医師・看護師こそ、Claude Codeで「現場発」のDXを
プログラミング未経験でも、医師・看護師には次のような強みがあります。
- 論理的な思考プロセスに慣れている
- 現場の課題を一番よく理解している
- 小さな時間短縮が、大きな価値につながる環境にいる
Claude Codeは、そうした医療者の強みを活かしながら、コードを書く部分をAIに任せられる「対話型の開発パートナー」です。いきなり難しいシステムを作ろうとせず、まずは日々の業務の中から「小さいけれど件数が多い繰り返し作業」を1つ選び、対話を通じてプロトタイプを育ててみてください。
現場を一番よく知る医師・看護師が、自らの手で業務をデザインし、AIと協働していく──。その第一歩として、Claude Codeは非常に心強いツールになるはずです。
この記事の内容とあわせて、実際の画面や操作イメージを知りたい方は、こちらの動画も参考にしてみてください。