Claude CodeとAntigravityの使い分けガイド|開発フェーズ別の最適な組み合わせ方
Claude CodeとAntigravityの使い分けガイド|開発フェーズ別の最適な組み合わせ方
Claude 3.5 Sonnet世代から、Anthropic公式の開発ツールとしてClaude CodeとAntigravityの2つが注目されています。しかし、
- 「どっちを使えばいいの?」
- 「両方あると逆に迷う…」
- 「チーム開発に向いているのはどっち?」
と感じている開発者も多いはずです。
この記事では、動画で解説されていた内容をベースに、Claude CodeとAntigravityの違いと使い分け方を、開発フェーズ別にわかりやすく整理します。個人開発からチーム開発まで、どのフェーズでどちらを軸にするべきか、具体的なワークフローとともに解説します。
1. Claude CodeとAntigravityの基本的な違い
1-1. Claude Codeとは?
Claude Codeは、Claudeを使ったAIコーディング環境です。ブラウザ上で動作し、以下のような特徴を持ちます。
- エディタ、ターミナル、ファイルブラウザを備えた一体型の開発環境
- Claudeとのチャットを通じてコード生成・修正・リファクタリング
- ローカル開発環境を用意せずに、その場で動くプロトタイプを作りやすい
- 「とりあえず動かしてみたい」「サクッと検証したい」という用途に強い
1-2. Antigravityとは?
Antigravityは、Claude APIを使ったAIアプリケーション開発フレームワークです。Claude Codeが「開発環境」だとすると、Antigravityはアプリの実行基盤にあたります。
- Claudeを組み込んだWebアプリやツールを、Node.jsベースで構築
- ルーティング、セッション、状態管理などの周辺機能がひと通り揃っている
- 複数人での開発や、長期運用前提のAIアプリに向いている
- Gitリポジトリに載せて、CI/CDや本番運用にも繋げやすい
ざっくり言うと、
- Claude Code:アイデア出し〜プロトタイプ
- Antigravity:プロトタイプの製品化〜運用
という位置づけになります。
2. どんな時にどっちを使う?シンプルな判断基準
2-1. Claude Codeをメインに使うべきケース
以下のような状況なら、まずはClaude Codeから入るのがおすすめです。
- まだ要件がふわっとしている
- 技術スタックやアーキテクチャが固まっていない
- 一人で小さなツールやスクリプトを作りたい
- 「このアイデア、実際に動かしたらどうなる?」を素早く試したい
Claude Codeは、とにかく試行回数を増やすフェーズに強いツールです。環境構築不要でコードを書いて実行し、ダメならすぐ作り直せるので、試作サイクルを高速に回せます。
2-2. Antigravityをメインに使うべきケース
一方で、以下のような条件が見え始めたら、Antigravityへの移行を検討すべきタイミングです。
- ユーザーに使ってもらう本番アプリとして運用したい
- チームで開発する、もしくは今後チーム開発になる予定がある
- Git管理、レビュー、CI/CDなど、通常のソフトウェア開発プロセスに組み込みたい
- ログや監視、権限管理なども考慮したい
Antigravityは「Claudeを使ったプロダクト開発」のための土台として設計されているため、長期運用とチーム開発がキーワードになります。
3. 開発フェーズ別:最適な組み合わせパターン
3-1. フェーズ1:アイデア検証(PoC)
最初のフェーズでは、「そのアイデアは価値があるか?」「技術的に実現可能か?」を確認することが目的です。
このフェーズのおすすめ構成
- メイン:Claude Code
- サブ:Claude本体とのチャット(仕様相談・方針検討)
具体的な進め方の一例:
- Claudeに対して「作りたいものの概要」と「前提条件」を伝える
- Claude Codeのプロジェクトを作成し、最小限のデモ実装をClaudeに依頼
- 実行しながら、挙動やUXの違和感をメモする
- 気づいた点をフィードバックし、Claudeに何度も書き換えてもらう
この段階では、設計の綺麗さよりもスピードが最優先です。Antigravityを使ってきれいに構築するより、Claude Code上で何度も作り直すほうが、結果的に良いアイデアにたどり着きやすくなります。
3-2. フェーズ2:プロトタイプの高度化
ある程度アイデアが固まり、「この方向でいけそう」となったら、次はプロトタイプを使い物になるレベルまで引き上げるフェーズです。
このフェーズのおすすめ構成
- メイン:Claude Code
- 一部:Antigravityのプロジェクトを立ち上げておく
使い分け方のイメージ:
- UIやフローの試行錯誤 → Claude Codeで素早く実装・修正
- 将来の本番運用を見据えた構成検討 → Antigravity側でディレクトリ構造やAPI設計だけ先に作っておく
この段階では、「Claude CodeでできたものをAntigravityに移植するときの差分」を意識しておくと、後が楽になります。たとえば:
- ビジネスロジックは関数として分離しておき、Antigravityにそのまま持ち込めるようにする
- 環境変数や設定値は1箇所にまとめる(Antigravityの設定に置き換えやすくするため)
3-3. フェーズ3:製品化・チーム開発
ユーザーに提供する、あるいは社内ツールとして正式に運用する段階になったら、いよいよAntigravityを中心とした構成に移行します。
このフェーズのおすすめ構成
- メイン:Antigravity
- 補助:Claude Code(局所的な実装検証・PoC用)
ワークフローの例:
- AntigravityのプロジェクトをGitリポジトリとして用意
- Claudeに、既存のClaude Codeプロトタイプを渡し、「Antigravityベースの構成にリファクタリングして」と依頼
- ルーティング、UI、バックエンドロジックなどをAntigravity上で整理
- 細かい処理や、新しい機能の実験はClaude Codeで行い、問題なければAntigravity側に移植
こうすることで、
- Antigravity側:本筋のコードベース、レビュー対象
- Claude Code側:サンドボックス的な実験場
という役割分担が明確になります。
4. 個人開発 vs チーム開発での使い分け
4-1. 個人開発の場合
個人で完結するツール開発や趣味プロジェクトなら、次のようなスタイルが現実的です。
- 小さなスクリプト・一発ネタ系:Claude Codeだけで完結
- 継続的に使うWebツール:
- 最初はClaude Codeで作る
- 活用頻度が上がったらAntigravityに載せ替え
- ポートフォリオや公開サービス:早めにAntigravityベースに移行しておく
個人開発では「どこまでやるか」の線引きが重要です。全てをAntigravityでがっちり作り込もうとすると、スピード感が失われかねません。まずClaude Codeで作って・使って・直してを回し、その上で「これはちゃんと育てたい」となったものだけAntigravityへ移行するのが効率的です。
4-2. チーム開発の場合
チームで開発する場合は、次のようなルールを決めておくと運用しやすくなります。
- メインコードベース:Antigravity + Gitリポジトリ
- 実験用:各メンバーが好きにClaude CodeでPoC
- 取り込みフロー:
- メンバーがClaude Codeで試作
- 動いたものをGitHubのIssueやPRに添付(コードスニペット・スクリーンショットなど)
- 採用するものだけAntigravity側に実装し直す(もしくはClaudeにリファクタを依頼)
特にチーム開発では、
- 誰がどのコードを書いたか
- どのバージョンが本番に出ているか
- どうレビューされたか
が重要になるため、最終的なコードはAntigravity側に集約しておくのが安全です。
5. Claude CodeとAntigravityを組み合わせる実践的なワークフロー
ステップ1:Claude Codeで仕様とUIを固める
まずはClaude Code上で、
- 画面遷移
- 入力フォームやボタン配置
- 結果の表示レイアウト
といったUX周りを集中的に詰めていきます。
Claudeには、
- 「こんなユーザーが、こういう目的で使う想定です」
- 「最初はこの画面からスタートして、ボタンを押すとこう遷移したいです」
といった情報を渡しながら、何度もUI案を出してもらうと、短時間で複数パターンを試すことができます。
ステップ2:ビジネスロジックをモジュール化しておく
Claude Codeでプロトタイプを作る際は、将来のAntigravity移行を見越して、
- APIコール部分
- データ変換・バリデーション
- ドメインロジック
などを別ファイル・別関数として分離しておくとスムーズです。
後からClaudeに対して、
このロジック部分をAntigravityの構成に合わせて組み込んで
と依頼しやすくなり、移植コストがぐっと下がります。
ステップ3:Antigravityプロジェクトに取り込み
ある程度仕様が固まったタイミングでAntigravityプロジェクトを作成し、Claudeに次のように依頼します。
Claude Codeで作ったこのプロトタイプを、Antigravityベースのプロジェクトに移植してください。フォルダ構成はAntigravityのベストプラクティスに従って、テストも最低限で良いので追加してください。
このとき、
- APIキーやシークレットの扱い
- ログ出力やエラーハンドリング
- 環境ごとの設定値
など、運用上のポイントも一緒に相談しておくと、最初から運用を意識した設計にしやすくなります。
6. よくある疑問と注意点
Q1. 最初からAntigravityだけで開発してもいい?
もちろん可能です。ただし、
- 要件が固まっていない初期段階では、設計をやり直すコストが高くなる
- 細かいUIや体験の試行錯誤には、Claude Codeのほうが向いている
といった理由から、多くのケースではClaude Code → Antigravityという流れのほうがトータルで速く、品質も安定しやすいです。
Q2. Claude Codeだけで本番運用するのはアリ?
個人で使う小さなツールなら、Claude Codeだけで運用してしまうのも現実的です。ただし、
- チームメンバーとコードを共有しづらい
- バージョン管理やレビューの仕組みが薄い
- インフラや監視と連携させにくい
といった制約があるため、社内ツールでも複数人が使うものであれば、早めにAntigravityベースの構成に移行しておくほうが安全です。
Q3. 移行時に気をつけるポイントは?
Claude CodeからAntigravityへ移行する際は、次の3点を意識しましょう。
- 責務の分離:UI、ビジネスロジック、インフラ設定を明確に分ける
- テストの追加:最低限でもユニットテストやE2Eテストを用意する
- ドキュメント整備:セットアップ手順、環境変数、起動方法をREADMEなどにまとめる
これらをClaudeに手伝ってもらうことで、人間側は要件の判断と最終レビューに集中できるようになります。
7. まとめ:開発フェーズに合わせて柔軟に使い分けよう
Claude CodeとAntigravityは、どちらが優れているかを競うものではなく、開発フェーズに応じて役割が異なるツールです。
- アイデア検証〜プロトタイプ:Claude Codeでとにかく早く回す
- 製品化〜運用・チーム開発:Antigravityを土台に本格開発
- 移行期:Claude Codeを実験場、Antigravityを本番候補として併用
このように、
- 「今、自分たちはどのフェーズにいるのか?」
- 「この機能は実験レベルか、本番レベルか?」
を意識しながら、Claude CodeとAntigravityを組み合わせていくことで、スピードと品質の両立がしやすくなります。
これからClaudeを使った開発に取り組む方は、まずClaude Codeでたくさん試し、手応えのあるアイデアだけをAntigravityに載せ替えていく、というスタイルから始めてみてください。
本記事の内容と連動した動画解説はこちらから視聴できます:
https://youtu.be/MDKJA5lqELo?si=bX5t8NNeb_ErYWPN