Power Automate
2026.06.16

プログラミング不要!Power AutomateのAI機能を使った簡単フロー作成術

プログラミング不要!Power AutomateのAI機能で誰でもできる簡単フロー作成術

プログラミング不要!Power AutomateのAI機能で誰でもできる簡単フロー作成術

Power Automate は、日々の業務を自動化できるマイクロソフトのクラウドサービスです。これまでは「フローを作るにはある程度のITスキルが必要」と思われがちでしたが、最近では AI機能 が大きく進化し、プログラミングができない方でも、会話ベースでフローを作成できるようになってきました。

この記事では、「プログラミング不要!Power AutomateのAI機能を使った簡単フロー作成術」をテーマに、初心者でもわかりやすい形で、AIを活用したフロー作成の考え方や使いどころ、実務での活用例を詳しく解説します。


目次

1. Power Automateとは?AI時代のワークフロー自動化ツール

まずは前提として、「Power Automate とは何か」を簡単におさらいします。

1-1. Power Automateの基本

Power Automate は、Microsoft 365 に含まれる自動化プラットフォームで、次のような処理を自動化できます。

  • メールの受信をトリガーに、Teams へ通知を送る
  • Forms の回答を自動で Excel に書き込む
  • SharePoint のファイルを別フォルダへ自動でコピー・整理
  • 定期的なリマインドメールやタスクの自動登録

これらは 「トリガー」+「アクション」 という仕組みで成り立っています。例えば「特定のメールが届いたら(トリガー)、Teams に投稿する(アクション)」という流れです。

1-2. 従来のPower Automateのハードル

従来の Power Automate では、フローを設計する際に

  • どのトリガーを使うか
  • どのコネクタ(Outlook、Teams、SharePoint など)を選ぶか
  • 条件分岐やループなどの制御をどう組むか

といったことを、画面上で一つひとつ選択・設定していく必要がありました。プログラミング知識は不要とはいえ、「フローの考え方」に慣れていない方にとってはやや難しく感じるポイントも多かったはずです。

1-3. そこにAI機能が加わるとどう変わるか

最近のアップデートにより、Power Automate には 「AIを使ったフロー作成支援」 が組み込まれ、

  • 自然言語で「やりたいこと」を説明する
  • AIがフローのたたき台を自動生成する
  • 不足している部分だけを後から微調整する

といった流れで、自動化フローを作成できるようになってきました。これにより、プログラミング不要どころか、「専門用語を知らなくても」スタートできる レベルになりつつあります。


2. Power AutomateのAI機能でできること

「AI機能」と一口に言っても、その中にはいくつかの要素があります。ここでは、Power Automate で代表的な AI 機能と、それぞれの役割を整理しておきます。

2-1. 自然言語でフローのひな型を自動生成

もっともわかりやすいのが、「説明文からフローを自動生成」 してくれる機能です。例えば、次のような文章を入力します。

毎朝9時になったら、Outlook で自分宛てに「今日のタスクを確認しましょう」という件名のメールを送ってください。

すると AI が、この文章を解析して

  • トリガー:スケジュール(毎日 9:00)
  • アクション:Outlook のメール送信

という構成のフローを自動作成してくれます。細かい設定(差出人アカウント、宛先、本文など)は後から画面上で調整するイメージです。

2-2. AI Builder でデータの読み取り・分析

Power Automate には AI Builder という機能もあり、次のような処理を自動化できます。

  • 請求書や領収書から金額や日付を読み取る
  • PDF から特定の項目を抽出する
  • 画像から文字を読み取る(OCR)
  • フォームの回答内容を感情分析する

これらの AI モデルを Power Automate のフローに組み込むことで、単なる「通知」や「転記」だけでなく、データの解釈や分類まで自動化 できるようになります。

2-3. Copilot によるフロー作成アシスタント

最新版の Power Automate では、Copilot(コパイロット) と呼ばれる AI アシスタントが統合されています。チャットのように Copilot に話しかけることで、次のような操作ができます。

  • 「SharePoint のこのリストを元に、期限が近いタスクだけ Teams に通知するフローを作って」
  • 「この既存フローに条件分岐を追加して、金額が10万円以上のときだけ上長に承認依頼を出して」
  • 「このフローが何をしているのか、簡単に説明して」

これまでであれば自分でコネクタやアクションを探しながら組んでいた処理も、Copilot に説明するだけでたたき台を用意してもらえるため、設定作業のハードルが大幅に下がります


3. プログラミング不要でできる!AIを使った簡単フロー作成ステップ

ここからは、Power Automate の AI 機能を使って、実際にどのような流れでフローを作っていくか を、ステップごとに整理してみましょう。あくまで概念レベルの説明ですので、画面の細部はバージョンによって異なる場合があります。

3-1. ステップ1:自動化したい「業務シナリオ」を文章で書き出す

AI を活用したフロー作成で最も重要なのは、最初の「説明文」 です。いきなり技術的なことを考える必要はなく、次のポイントを意識して日本語で書き出してみてください。

  • いつ(タイミングや条件)
  • 何をきっかけに(メール受信、フォーム送信、ファイル作成など)
  • どこからどこへ(Outlook → Teams、Forms → Excel など)
  • 何をしたいか(通知、保存、転記、承認依頼など)

例えば、次のような形です。

社外から特定の取引先ドメイン(@example.co.jp)のメールが届いたら、自動的に Teams の営業チームチャネルに通知し、添付ファイルを SharePoint の「取引先フォルダ」に保存したい。

このレベルまで整理できていれば、あとは AI に任せる部分が多くなります

3-2. ステップ2:Power AutomateのAIによるフロー提案を受ける

Power Automate の画面でフロー作成を開始すると、「説明文から作成」「Copilot で作成」などのメニューが表示されている場合があります。そこに、先ほど整理した文章をそのまま入力します。

AI はテキストを解析し、

  • 利用すべきトリガー(例:Outlook の「メールが届いたとき」)
  • 必要なアクション(例:Teams への投稿、SharePoint へのファイル保存)

を自動で構成してくれます。ここで重要なのは、最初から完璧なフローを作ろうとしない ことです。AI が提案したひな型を見ながら、「足りないところ」「不要なところ」を後から調整していけば十分です。

3-3. ステップ3:AIが作ったフローを人間の目で確認・微調整

AI が生成したフローの中身を開いて、次のような点を確認します。

  • トリガーの条件(例:対象となるメールアドレスやフォルダ)が正しいか
  • アクションの宛先(Teams のチャネル名、SharePoint サイトのURLなど)が正確か
  • メッセージ本文やファイル名の形式が業務に合っているか

修正したいポイントがあれば、Copilot に対して

Teams に投稿するメッセージに、メールの件名と送信者の名前を含めてください。

などと伝えることで、具体的な式や動的コンテンツの設定も AI に任せる ことができます。

3-4. ステップ4:テスト実行で動作確認

フローが完成したら、実データを使う前に必ずテストを行いましょう。Power Automate には「テスト」機能があり、

  • 実際にメールを送ってみる
  • フォームにテスト回答を送信してみる

ことで、フローが意図通りに動いているかを確認できます。予期せぬ動きがあった場合も、Copilot に「この動作を修正して」と頼むことで、修正案を提示してもらえます。


4. 具体例:AI機能を活用したPower Automateフロー作成シナリオ

ここでは、実務でよくあるシナリオをいくつか取り上げ、「AI機能をどう活かすか」 のイメージを深めていきます。

4-1. お問い合わせメールの自動振り分けと通知

想定シナリオ:

  • Webサイトのお問い合わせフォームからメールが届く
  • 内容に応じて「営業」「サポート」「採用」などの担当に振り分けたい
  • 担当チームの Teams に自動で通知したい

この場合、AI機能を使って次のように構成できます。

  1. Copilot にシナリオを自然言語で説明し、ひな型フローを作成
  2. AI Builder の「カテゴリ分類」モデルを使い、お問い合わせ内容からテーマを自動判定
  3. 分類結果に応じて、Teams の異なるチャネルへメッセージを投稿

従来であれば、件名や本文のキーワードで条件分岐を組む必要がありましたが、AI を使うことで より柔軟で精度の高い自動振り分け が可能になります。

4-2. 請求書PDFの自動読み取りと台帳への登録

多くの企業で時間を取られているのが、請求書や領収書の処理です。Power Automate と AI Builder を組み合わせることで、次のようなワークフローを自動化できます。

  • Outlook で請求書PDFが添付されたメールを受信
  • AI Builder の「請求書処理」モデルで金額・発行日・取引先名を抽出
  • 抽出したデータを SharePoint リストや Dataverse、Excel に自動登録
  • 金額が一定以上なら、Teams で経理マネージャーに承認依頼を通知

この一連の流れも、Copilot に「請求書PDFを読み取って台帳に登録し、必要に応じて承認依頼を出すフローを作って」と伝えることで、ベースとなるフローを作成してもらえます。後は、自社のルール(承認の閾値や登録先のリスト名)に合わせて微調整するだけです。

4-3. 定期レポート作成の自動化

毎週・毎月の定期レポート作成も、AI+Power Automate の得意分野です。

  • 各種システム(SharePoint、Excel、Dataverse など)からデータを集計
  • Power BI や Excel でレポートファイルを自動生成
  • 生成したレポートを OneDrive や SharePoint に保存し、Teams に完了通知

Copilot に「毎週月曜日の朝9時に、先週分の売上データを集計してレポートを作成し、営業チームに共有するフローを作成して」と依頼すれば、必要となるトリガーとアクションを一通り含んだフローが提案されます。集計ロジックなどの細かい部分も、Copilot と対話しながら詰めていけるため、従来より格段に短時間で構築 できます。


5. AIを使ったPower Automate活用のコツと注意点

AI 機能を使うことで、Power Automate のフロー作成は大幅に楽になりますが、いくつか押さえておきたいポイントや注意点もあります。

5-1. 「AI任せ」にしすぎない

AI は非常に強力なアシスタントですが、常に100%正しいフローを作ってくれるわけではありません。特に、

  • 社内ルールや業務特有の例外パターン
  • コンプライアンスや承認フローの厳密さ

といった部分は、最終的に人間がチェックする必要があります。AI が提案したフローをそのまま本番運用に乗せるのではなく、テストとレビューを必ず行う ことが重要です。

5-2. やりたいことを具体的に伝える

AI にフロー作成を依頼する際は、説明があいまいだと意図と異なるフローが生成されることがあります。

よくあるのが、

  • 「特定のメール」としか書かず、どの条件で判定するか不明瞭
  • 「重要なファイル」といった抽象的な表現を使ってしまう

といったケースです。可能な範囲で、

  • 対象:どのメール/どのフォーム/どのフォルダか
  • 条件:どんなキーワードや属性で絞り込むか
  • 出力:どこへ、どんな形式で保存・通知するか

を具体的に書いてあげると、AI からの提案精度がぐっと高まります。

5-3. セキュリティと権限設定にも注意

Power Automate は、Outlook や Teams、SharePoint など、様々なサービスと連携するため、権限の範囲 にも注意が必要です。

  • 個人情報を含むデータをどこまで自動的に扱うか
  • 共有先の Teams や SharePoint に誰がアクセスできるか
  • 承認フローの経路が正しいか

といった点を事前に整理した上で、AI にフロー作成を依頼すると、より安全に活用できます。


6. これからPower Automate+AIを始める人へのアドバイス

最後に、これから Power Automate の AI 機能を使ってフロー作成にチャレンジする方に向けて、いくつかのアドバイスをまとめます。

6-1. 小さな自動化から始める

いきなり大規模な業務プロセス全体を自動化しようとすると、設計もテストも大変です。まずは、

  • 自分宛てのリマインドメール
  • 特定フォルダへのファイル保存通知
  • 簡単なフォーム回答の集計

といった 小さな自動化 から始めてみてください。AI を使えば、これらのフローは数分〜十数分程度で作れるようになります。

6-2. Copilotと「会話」するイメージで使う

Copilot は、一度指示を出して終わりではなく、会話を重ねながらフローを育てていく相棒 のような存在です。

  • 「ここはこうしてほしい」「この条件を追加したい」と小出しに指示する
  • 「このフローの動きを説明して」と聞いて理解を深める
  • 「もっとシンプルにできる?」と最適化を相談する

といったコミュニケーションを繰り返すことで、自分自身の ワークフロー設計力 も自然と向上していきます。

6-3. 学習リソースとして動画やドキュメントも活用する

AI があるとはいえ、基本的な概念(トリガー、アクション、条件分岐など)を理解しておくと、よりスムーズにフローを作成できます。Microsoft の公式ドキュメントや、実際の画面操作を解説している動画コンテンツを併用しながら学ぶのがおすすめです。


まとめ:AI機能を味方につけて、Power Automateの自動化を加速しよう

Power Automate に搭載された AI 機能を活用すれば、これまで「難しそう」「時間がかかりそう」と感じていた業務自動化が、驚くほど手軽に、しかもプログラミング不要で 実現できるようになります。

  • 自然言語で「やりたいこと」を伝えるだけで、フローのひな型を自動生成
  • AI Builder で請求書処理やテキスト分析などの高度な処理も自動化
  • Copilot と対話しながらフローを修正・最適化

まずは、日々の業務の中から「これ、毎回手作業でやっていて面倒だな」と感じる作業をひとつピックアップし、それを Power Automate + AI で自動化できないか考えてみてください。小さな一歩から始めることで、業務効率化の効果は着実に積み上がっていきます。

Power Automate の AI 機能をうまく活用し、あなたのチームの生産性向上につなげていきましょう。

▼この記事の内容と関連する詳しい解説動画はこちら
https://youtu.be/MDKJA5lqELo?si=bX5t8NNeb_ErYWPN

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