マーケティング
2025.09.25

ネット広告におけるクリック率と成約率の相場

ネット広告におけるクリック率と成約率の相場とは?効果を最大化するための考え方

インターネット広告は、企業の集客や売上拡大に欠かせない施策となりました。しかし、広告を出稿するにあたり「クリック率(CTR)はどのくらいが目安なのか?」「成約率(CVR)は業界平均でどの程度なのか?」と疑問を持つ方は多いでしょう。
この記事では、主要な広告媒体ごとのCTRとCVRの相場を解説しながら、成果を上げるためのポイントも整理していきます。


クリック率(CTR)と成約率(CVR)の基本

まずは用語を整理しましょう。

  • クリック率(CTR:Click Through Rate)
    広告が表示された回数(インプレッション数)のうち、実際にクリックされた割合を示します。
    計算式:CTR = クリック数 ÷ インプレッション数 × 100(%)
  • 成約率(CVR:Conversion Rate)
    広告経由でサイトを訪問したユーザーが、商品購入や資料請求、問い合わせなどの目的行動(コンバージョン)に至った割合です。
    計算式:CVR = コンバージョン数 ÷ クリック数 × 100(%)

CTRは「興味を持たれたかどうか」、CVRは「実際に成果に結びついたかどうか」を示す重要な指標といえます。


ネット広告の種類とCTR・CVRの相場

広告媒体や配信形式によって、CTRやCVRの相場は大きく変わります。以下では主要チャネルごとの目安を紹介します。

1. リスティング広告(検索連動型広告)

Google広告やYahoo!広告に代表される検索結果に連動する広告です。購買意欲の高いユーザーが多く、成約率も比較的高めです。

  • CTR:2〜6%前後(検索クエリや業種によって大きく変動)
  • CVR:2〜5%程度

競合の多い金融、不動産、人材領域では入札単価が高く、CTRは平均値より低くなる場合もあります。

2. ディスプレイ広告(GDN、YDAなど)

Webサイトやアプリの広告枠に配信されるバナー広告です。リーチ数は多いですが、興味の薄い層にも表示されるためCTRは低め。

  • CTR:0.1〜0.5%程度
  • CVR:0.5〜2%程度

認知拡大には効果的ですが、直接的な成約につながる割合は低くなる傾向です。

3. SNS広告(Facebook、Instagram、X、TikTokなど)

ユーザーの属性や興味関心に基づいて配信される広告。媒体によってCTRの傾向は異なります。

  • CTR:
    • Facebook/Instagram:0.5〜1.5%
    • X(旧Twitter):1〜3%
    • TikTok:1〜2%
  • CVR:1〜3%程度(商品ジャンルによって差大)

ビジュアル訴求や動画活用によってCTRは伸ばしやすい一方、購買意欲の段階によってCVRは変動します。

4. YouTube広告(動画広告)

スキップ可能なインストリーム広告やバンパー広告が代表的。視認性は高いですが、CTRは低めです。

  • CTR:0.1〜0.3%程度
  • CVR:0.5〜1.5%程度

直接的なコンバージョンよりもブランド認知や興味喚起が主目的となることが多いです。


業種別の成約率の傾向

同じ広告媒体でも、業種によってCVRは大きく異なります。

  • EC・小売:1〜3%前後(セールや限定商品で上がりやすい)
  • BtoB(資料請求や問い合わせ):2〜5%(ニッチ市場では10%を超えることも)
  • 人材・求人:1〜3%程度
  • 金融・保険:3〜7%(ただしクリック単価は高騰しがち)
  • 不動産:1〜2%程度(検討期間が長いためCVRは低め)

業種特性や顧客の購買プロセスを理解したうえで、相場を参考にすることが重要です。


CTRとCVRを改善するためのポイント

CTRやCVRは「広告クリエイティブ」「ランディングページ」「ターゲティング」などの要素に左右されます。以下に改善策をまとめます。

CTR改善のポイント

  1. タイトル・見出しの工夫:数値やメリットを盛り込み、目を引く表現にする。
  2. 広告クリエイティブの最適化:静止画より動画、一般的な表現よりストーリー性を重視。
  3. ターゲティング精度向上:広告を届ける相手を絞り込み、無駄クリックを防ぐ。

CVR改善のポイント

  1. ランディングページの最適化:CTA(行動喚起)をわかりやすく配置し、離脱を防ぐ。
  2. ユーザー心理に寄り添うコピー:「不安解消」「限定性」「社会的証明」を意識。
  3. 導線短縮:フォーム項目を減らし、コンバージョンまでの手間を最小限に。

数値だけにとらわれないことが大切

最後に注意点として、CTRやCVRは単体で見るのではなく、**CPA(顧客獲得単価)ROAS(広告費用対効果)**とセットで評価することが欠かせません。
CTRが高くてもCVRが低ければ意味がなく、逆にCTRが低くてもCVRが高ければ費用対効果は優れているケースもあります。


まとめ

  • CTRの相場はリスティングで2〜6%、ディスプレイで0.1〜0.5%、SNSで1%前後が目安。
  • CVRの相場は多くの業界で1〜5%前後。金融やBtoBは比較的高め。
  • CTR改善は「目を引く広告作成」、CVR改善は「LPの最適化と心理設計」が鍵。
  • 最終的にはCPAやROASなど、事業成果に直結する指標と合わせて判断すべき。

相場を把握することで現状を冷静に評価し、改善ポイントを見極められるようになります。単なる数字の比較に終わらせず、自社にとって最適な広告運用を目指しましょう。

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